独白 愉快な“病人”たち

半年で髪の3分の1を…角田真住さん語る多発性脱毛症の壮絶

角田真住さん(C)日刊ゲンダイ

■苦肉の策で頭にスカーフを巻くと

 米国では医療費が高いので、命に関わらない場合はほとんど医療機関を利用しません。そういう事情もあるでしょうが、私も素直に共感できて、「髪だけのために全身をこんなに痛めつけてしまうなら、薬はもうやめよう。このままでいいわ」と決意できたのです。

 薬をやめたら症状は進みました。最初の円形脱毛を見つけてから半年で、髪の3分の1がなくなりました。子供が髪を引っ張って驚いていたのはこの頃です。

 ウィッグを着けなければ外に出られなくなりました。医療用ウィッグは高価なので、ファッション用の1万~2万円のウィッグです。でもズレないように、飛ばないようにと思うとどうしてもきつく締めるから、痛くて夏は暑い。何より違和感があって似合わない……。気持ちは前向きなのですが、そのうっとうしさが悩みでした。

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