フレイルとは何かを、簡単な模式図で説明します。
図の縦軸は予備能力(生理的予備能)と呼ばれています。病気や精神的なストレスなど、心身が受けるさまざまなダメージから回復する能力、つまり体力・気力にどれだけ余力があるかを示しています。横軸は年齢(加齢)で、右に行くほど高齢になります。
左側は若くて健康な状態、右側は年を取って要介護になった状態、右端は死を意味しています。
そしてその中間がフレイルというわけです。なおフレイルの右部分、健康からはだいぶ外れているものの、まだ要介護には至っていないあたりが、要支援状態に相当します。
フレイル状態になっても食事や運動を改善すれば、健康状態に戻すことが可能であると考えられています。
ただ、要支援状態になってしまうと、そこから健康を回復するのはかなり難しく、多くは要介護に進んでしまいます。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。