ゲノム医療によって、最初の段階から高額な薬が効く人と効かない人とにふるい分けられ、効く人には医療費がどんどんつぎ込まれるのに、効かない人には投入されないとなると、ゲノム医療そのものが患者差別になってしまう恐れがあるのです。
これから、ゲノム医療の研究がさらに加速するのは間違いありません。近い将来、抗がん剤だけでなく自己免疫による免疫療法やほかの疾患にまで拡大していくでしょう。だからこそ、並行して医療の公平性を保つための議論を行うなど、いまから準備をしていく必要があるのです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」