これまで、丸山ワクチンのがんに対する効果は基礎的、免疫学的な研究ではいろいろ説明されています。しかし、臨床的にはがんに対する効果は科学的に証明されず、つまりエビデンスがないまま、作られてから70年以上経っても、いまだに「治験」という形でがん患者さんに使われているのが現状です。
そのため、患者さんや家族が丸山ワクチンを手に入れる時、日本医大は検査データを要求しています。いつまでも「治験」ではなく、早くしっかりした結論を出すのが患者さんに対する責任であると思います。
丸山ワクチンが登場してからおよそ70年、がんの告知も変わりました。本人にはがんを隠した時代は過ぎ去り、今や患者自身が「治療法はない」「短い命です」と告げられる時代です。この間、明らかにがんに効く薬がたくさん登場しました。この70年、丸山ワクチンの果たした役割は何だったのでしょうか。
がんと向き合い生きていく