独白 愉快な“病人”たち

聞こえづらくなると心の視野が…宇崎竜童さん語る内耳破損

宇崎竜童さん(C)日刊ゲンダイ

 最近、僕は自分が作曲した歌なのに正確な音程で歌うことが難しくなってきています。難聴はますますひどくなって、30代のときに作った当時の音域のままでは高音が出なくなってきたことに加えて、耳が聞こえにくいから音程を外してしまうこともあります。

 ですから、60歳をすぎてから、ボイストレーナーの先生に特別なレッスンをしていただいています。耳が聞こえにくいなら、体の別の部分に共鳴させて正しく音を出すようにするというメソッドです。なかなか難しいですけど、この年で新しいことに挑戦できると自分を励まして、日々、鍛錬しているところです。

(聞き手=池野佐知子)

▽うざき・りゅうどう 1946年、東京都出身。「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」で人気を博し、解散後は竜童組、宇崎竜童&RUコネクションwith井上堯之、ソロなどで活躍。妻で作詞家の阿木燿子とのコンビで、山口百恵のヒット曲を手掛けたことでも知られるほか、多くの楽曲を提供し、作曲家としての人気も高い。俳優としても活躍中。

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