帰宅して、奥さんに「膵臓がんの疑いで市立病院で診てもらうことになった」と話すと、「え!? 気をつけていたのに」と驚きながら、神妙な表情を浮かべていました。
Kさんはその日の夕飯からピタッと晩酌をやめました。そのためか、夜、布団に入っても寝つきが悪くなり、「もう死ぬのかな?」「俺の人生ってなんだったんだろう……」などと考えるようになりました。亡くなった両親、中学や高校の同級生の姿が浮かんだりもします。
翌週、予約していた市立病院の消化器外科を受診しました。再度、採血と腹部超音波検査を行ったところ、担当医から「膵臓がんでしょう。手術は可能だと思います。その前に必要な検査を行いましょう」と言われ、CT・MRI検査、胃内視鏡検査など予定が組まれました。手術予定は、早くて3週間後くらいとのことでした。
■手術前後の放射線・化学療法で治る人が増えている
がんと向き合い生きていく