新型コロナでわかった不都合な真実

コロナ禍の影響は?減った「溺死」と増えた「老衰」

入浴中のトラブルは減ったが…

●2015年 12万1669人
●16年 12万2988人(プラス1319人)
●17年 12万2504人(マイナス484人)
●18年 12万3055人(プラス551人)
●19年 12万3413人(プラス358人)
●20年 12万4521人(プラス1108人)
※( )内は前年同期との差

 つまりコロナ禍によって、がんの死亡数が影響を受けたとは言い難いのである。とはいえ、がんは徐々に進行する病気なので、4月までの受診控えが今後じわじわと悪影響を及ぼしてくる可能性はある。今後の数字の変化を注視していきたい。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

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