独白 愉快な“病人”たち

サッカー選手の松本光平さん 外傷性の両眼の障害との闘い

松本光平さん(C)日刊ゲンダイ

 食べるのはもちろん、歩く振動でも右目が痛い状態です。眼圧が高いせいなのか嘔吐することもありました。結局、ニュージーランドの病院では「黄斑部に穴が開いていて手の施しようがない。最悪は眼球摘出になる」と言われてしまいました。

 並行して日本のトップクラスの眼科医に相談していたので、現地の診断結果が出た段階で帰国を決意しました。飛行機に乗れる程度まで眼圧が下がるのを待って、帰ってきたのが5月末日。コロナ禍なので帰国者は2週間、隔離用ホテルに滞在となりますが、病院指定のホテルだったので翌日には診察を受けることができました。

 そこでは「右目の黄斑部に穴が1つと、網膜剥離が2カ所ある」との診断でした。医師からは「網膜剥離は治せるが、黄斑部の穴は日本でも手を付けられない。でも、自分なら1~2%くらい可能性があるから手術を受けてみたらどうか?」という提案をされました。

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