独白 愉快な“病人”たち

サッカー選手の松本光平さん 外傷性の両眼の障害との闘い

松本光平さん(C)日刊ゲンダイ

 もちろん迷うことなく提案を受け入れ、診察から1週間後に手術を受けました。手術をしてみたら、黄斑部の穴は3つもあったそうで、眼球が破裂していなかったのが奇跡だと言われました。

 術後2週間は、眼内に入れたガスの関係でうつぶせ厳守でした。入院は3日間。そのうちの2日間は強烈な痛みでした。

■隔離ホテルで‶うつぶせ生活”

 その後は、隔離ホテルに戻って死ぬ気で“うつぶせ生活”をしました。幸いにも食事は、アスリートを支援する企業が完全栄養食のパンを大量に支援してくれたので、それをベッドの横に積んで、うつぶせのまま手探りで取って食べました。

 一番心配だったのは、寝ている間に無意識にあおむけになってしまうこと。なので、ホテルのスタッフに事情を説明して、帯のようなものでベッドに縛ってもらったりもしました。

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