(3)貯蔵機能:正常人では赤血球の貯蔵作用はほとんどないが、右心不全や門脈圧亢進症では血液が高度に貯留する。このため、脾臓は大きな脾腫となる。
(4)造血機能:胎生期5カ月までは主に造血(赤血球、白血球、血小板)の主役で、生後は主としてBリンパ球、形質細胞を産生する以外、一般的には造血機能は観察されない。
■免疫機能が落ちるリスクがある
進行した胃がんの手術でのお話です。日本では、脾門部のリンパ節転移があり、胃全摘を必要とする患者では、リンパ節と脾臓の摘出も一緒に行うことで治癒が見られたため、脾摘は標準的な手術(D2郭清)、胃全摘術の一部と考えられてきました。しかし、リンパ節は切除しても脾摘が必要なのかどうかを検討するため、脾摘をする群と、脾臓を残す群との無作為(くじ引きのようにしてどちらに当たるか分からない)比較試験が行われました。
がんと向き合い生きていく