独白 愉快な“病人”たち

岡村孝子さん「もうダメなのかなと…」急性骨髄性白血病との闘病で一時は弱音も

岡村孝子さん(本人提供)

 そのために、強い抗がん剤を大量投与するのです。

 病室は誰でも自由に出入りができない無菌エリア内。移植をしたらしばらくは個室のクリーンルームから出られません。ということで、その前に1週間だけ一時帰宅が許されて、その間にしゃぶしゃぶや焼き肉を食べに行きました(笑い)。ただ、生モノ全般、発酵物、生クリームはダメ。調理して30分以上たったものもダメという厳しい制限がありました。焼き肉のタレも未開封のマイボトルを持って行ったくらいです。

 一時帰宅から病院に戻ると、移植のための前処置として白血球をゼロにする強い薬を1週間弱投与。その1~2日後に移植となりました。それまでの抗がん剤では一度も吐くことはなかったのに、移植の後は頻繁に嘔吐しました。人生の中であまり経験がなかったので、「吐くって苦しいんだ」と身にしみました。

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