独白 愉快な“病人”たち

岡村孝子さん「もうダメなのかなと…」急性骨髄性白血病との闘病で一時は弱音も

岡村孝子さん(本人提供)

 白血球がゼロの間は口内炎も耳鳴りもありましたし、内出血をしやすいので転んだり、何かにぶつかったりしないように神経を使って過ごさなければなりませんでした。

 移植で命を落とす人がいることや、2週間たっても生着(血液細胞が正常に作られること)が見られないと移植失敗と聞き、生着が分かるまではドキドキでした。生着の有無を調べるのに、弱った血管から1日何度も採血をするので、腕がまっ黒になり、「こんなに毎日たくさん血を抜いて、違う病気になりませんか?」と怖いくらいでした。

 一番ひどいときはトイレに行くのもしんどかったです。でも、自分の身の回りのことは自分でした方が予後がいいというデータがあるとかで、なるべく自力で頑張りました。その甲斐があってか、幸運にも1週間もかからずに生着が確認され、移植は成功。おかげさまで9月に退院できました。

4 / 6 ページ

関連記事