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免疫低下でリスク上昇…「帯状疱疹」新ワクチンの副反応は?

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

 急いで入ると、担当医から「何かありましたか? CRP値(炎症反応の指標)が2.99と上がっています」と言われました。一昨日に帯状疱疹ワクチンを接種し、昨日はとてもだるかったことなどを話すと、納得されたようでした。検温では36.1度、酸素濃度は99%で、咳も息苦しさもなく、心電図も問題ないとのことで診察は終わりました。8日以降は、副反応はなくなりました。

 以上が私の1回目接種後の経過です。もちろん2回目を受けるつもりですが、きっと、またこれらの症状が出るのではないかと思っています。

 新型コロナウイルスは「他人にうつす、自分もうつる」ので、ワクチンはぜひ接種していただきたいと思います。しかし、帯状疱疹は自分が持っているウイルスから発症する疾患なので、ワクチン接種の意味は大きく違います。帯状疱疹ワクチンを受けるかどうかは担当医とよく相談されるのがいいでしょう。

 私のように、これまでいろいろなワクチン接種で何もなかった方でも、副反応が出る可能性がありうることを考えておいた方がいいと思います。

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佐々木常雄

佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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