私は、びっくりしました。しかも、胃がんだったと聞いて二度びっくりでした。
旦那さんは先週、突然吐血し、救急車で他院に運ばれました。その病院の医師は、緊急に内視鏡検査を行って大きな胃がんからの出血であることを確認し、輸血をたくさんしたものの、手術もできず、翌日に亡くなったといいます。
胃がんであるOさんを一生懸命に支えていた旦那さんが、思いも寄らない同じ胃がんだったのです。そしてある日、突然先に亡くなってしまったのです。あの、いつも笑顔で付き添っていらしたOさんの旦那さんは、もうこの世にいないのです。何ということなのでしょうか。
Oさんの、上目遣いに私を見る目には涙があふれてこぼれ、何も話せません。姪の方がハンカチで涙を拭いてくれていました。
私は、なかなか言葉が出てきませんでした。しばらくしてから、「Oさん、頑張りましょう」と声を掛けたのですが、何かその言葉が自分でもしらじらしく感じ、「おまえはそんな言葉しか出てこないのか?」と心で自嘲していました。
がんと向き合い生きていく