科学が証明!ストレス解消法

悲しいときに無理して笑うと、さらにブルーになるだけ

泣きたいときには泣けばいい(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 つまり、うれしいときは我慢せずに笑った方が気分が上がり、悲しいときは無理して笑うのではなく、素直に泣いたり落ち込んだりした方がいいのです。「涙の数だけ強くなれるよ♪」という歌がありましたが、実際に涙を流すとコルチゾールも一緒に発散されるため気持ちも晴れやすくなります。

 思いっきり泣くと妙に気持ちが落ち着くのは偶然ではないんですね。

 だからといって、気持ちをスッキリさせるために玉ねぎを切り刻んで涙を流せばいいというわけではありません。山口県立大学看護栄養学部の検証によって、「玉ねぎの刺激に対する反応として出る涙と、感動する映像を見て流す涙とでは、同じ量の涙でも効果が異なる」ことが明らかになっています。玉ねぎを切るときに出る涙には、コルチゾールはほとんど入っていない。だから、自然に委ねる。泣きたいときに泣き、笑いたいときに笑えばいいのです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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