独白 愉快な“病人”たち

大腸がんと闘う漫画家ひるなまさん「検査画像の“サイン”にピンときました」

ひるなまさん(自画像=本人提供)

 その後、痛みは治まったものの、心配性の夫が「明日、別の病院に絶対に行け」と言うので、ネットで見つけた近所の小さな胃腸科クリニックを受診したのです。すると、触診だけで異常を察知した院長先生は、すぐさま大きな病院に電話をし、検査の予約を取ってくれました。その時点では「お腹に何かある」ということしかわかりません。

 胃カメラで胃に異常がないことを確認したうえで週明けに紹介された大病院へ行くと、お腹の検査と手術準備を同時並行でいく段取りになっていました。造影剤を使ったCTや血液検査、心電図、肺機能検査でヘロヘロだったうえ、帰宅後には一日下剤を飲んで、翌日には注腸造影検査で腸内の画像を撮影しました。

 その直後、画像を見ながら説明を受けたとき、腸の一部が極端に細くなっている「アップル・コア・サイン」があってピンときました。大腸がんと関連があることを、以前に仕事で調べたことがあったのです。5センチ以上の腫瘤が横行結腸を圧迫しているとのことでした。がん確定はまだでしたが、「腫瘤が何であれ、手術は必須」と言われました。

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