独白 愉快な“病人”たち

大腸がんと闘う漫画家ひるなまさん「検査画像の“サイン”にピンときました」

ひるなまさん(自画像=本人提供)

 翌日に患部の組織を採取して1週間後にがんが確定。手術日はさらにその1週間後でした。

 大腸の6割と周辺のリンパ節、見える範囲の腹膜播種をすべて切除しました。腹膜播種は、大腸のがんが腹腔内に飛び散って腹膜に付着し成長したがん転移のひとつ。腹膜には痛覚神経があるので、術後はお腹全体が焼けるように痛くて、硬膜外麻酔(自分でボタンを押すと背中の管から体に入る強力麻酔)を使い切り、さらに追加してもらったくらいつらかったです。

■一時は腹膜播種のコントロールに成功

 そんな状態からリハビリに励み、11日目に退院し、1カ月間の体力回復期間を経て抗がん剤治療がスタートしました。3日間の点滴と11日間の休養という1クールを24回(1年間)です。吐き気、味覚障害、口内炎、手足のしびれ、下痢と痔、爪の脆弱性、肥満、脱毛、肌荒れ、倦怠感……副作用が山ほどありました。

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