実は、これがアブスコパル効果で、古くから放射線の効果として知られていたが、かなりレアケースだった。それが免疫チェックポイント阻害剤の登場で頻繁にみられるようになったという。
「がん細胞には、免疫細胞にブレーキをかける仕組みがあって、免疫細胞の攻撃を免れることができます。ところが、免疫チェックポイント阻害剤は、そのブレーキを外すことができるため、放射線との併用で、アブスコパル効果による免疫増強効果が報告されているのです」
進行した腎臓がんやメラノーマなども、放射線と免疫チェックポイント阻害剤を組み合わせた免疫放射線療法が有望だという。