それにしても、髪をクシですくとゴッソリと抜けてくるのはとてもショッキングなことで、本人でなければ分からないつらさでしょう。治療前に、髪を短く切る、あるいは丸刈りにされる方もおられます。
髪の毛が抜けた後にバンダナを巻く方も少なくありません。無菌室では、かつらの使用が禁止されています。白血病治療中の本田美奈子.さんは、抗がん剤治療のたびに髪の毛が抜けるのがとても不快で、また毛穴から染み出てくる抗がん剤のにおいがとても嫌で、1日に何枚もバンダナを使ったと聞きました。後日、本田美奈子.さんのお母さまが、病院にバンダナをたくさん寄付されたこともありました。
かつら、つまり医療用ウィッグ(男性用、女性用)は今のところ健康保険適用になっていませんが、助成金制度を設けている都道府県市区町村があります。民間の医療保険の中には、医療用ウィッグが適用になっているものもあるようです。
がんと向き合い生きていく