つまり、これくらいの高値でも、かなりの確率で前立腺がん以外の病気が含まれているわけで、PSAは前立腺がんの診断になりません。がん以外は、前立腺肥大や前立腺炎などです。
前立腺がんを診断するには、針生検が必要。超音波で画像を見ながら、前立腺に針を刺して検体を採取。それを病理学的に調べて、がんかどうか確定するのです。
そのためには、前立腺のどこが疑わしいか調べることが重要。最近注目されているのがMRIです。これにより、前立腺にがんがあるかどうかはもちろん、その位置や大きさのほか、悪性度もある程度予測できるようになりました。
その画像をもとに前立腺がんの可能性を予測する「パイラッズ─スコア」を判定します。1点・がんの可能性が極めて低い、2点・可能性が低い、3点・どちらともいえない、4点・可能性が高い、5点・極めて高い、です。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵