最近の調査では、飲酒量と脳萎縮は相関関係にあることも報告されています。
1週間あたりの飲酒量と認知症の危険性を調べた調査では、350ミリリットルビール1本相当を「1本」とした場合、1週間あたり「1~6本」よりも「7~13本」、さらに「14本以上」と増えるにつれ、認知症の危険性が上昇していきました。
ただし、この調査では「飲まない」「1本未満」よりも、「1~6本」の方が認知症の危険度は低かった。「少量の飲酒は認知症の危険度を下げる」とも捉えられますが、私は「多少飲む程度はいいかもしれませんね」くらいの認識にとどめておいた方がいい、と考えています。
また、フィンランドの調査で、中年時どのようにお酒を飲んでいたかを「月0回=非飲酒」「月1回未満=低頻度飲酒」「月数回以上=高頻度飲酒」に分類し、高齢者になってからの認知症の発症を調べたところ、軽度認知障害のリスクが高頻度飲酒で2.6倍、低頻度飲酒で2.2倍高いとの結果が出ています。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う