第一人者が教える 認知症のすべて

オンラインで認知症の予防情報を発信 既存の対策とどう違う?

オンライン健脳カフェなら好きな時に好きな場所で予防のための活動ができる

 一方、認知症予防対策を先行する自治体で行っている内容は、運動(全体の90.2%)、社会交流(同64.2%)、食事・栄養(同46.2%)が主。領域が限られており、本当の意味での認知症予防とはなりづらい。オンライン健脳カフェは、ネットを開く習慣さえつくってもらえれば、いつでも予防のための活動ができる。

「遠方に住んでいる」「コロナが怖い」「家を空けられない事情がある」といった理由からカフェに来られない個人の方はもちろん、自治体や企業、デイサービスともつながり、オンライン健脳カフェを今後どんどん広げていきたいと考えています。

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新井平伊

新井平伊

1984年、順天堂大学大学院医学研究科修了。東京都精神医学総合研究所精神薬理部門主任研究員、順天堂大学医学部講師、順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学教授を経て、2019年からアルツクリニック東京院長。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と研究を中心とした老年精神医学が専門。日本老年精神医学会前理事長。1999年、当時日本で唯一の「若年性アルツハイマー病専門外来」を開設。2019年、世界に先駆けてアミロイドPET検査を含む「健脳ドック」を導入した。著書に「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法」(文春新書)など。

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