また多くの人にとって、「基準値」よりも「正常値」「異常値」のほうが、馴染みがあるはずです。しかし上下各2.5%に該当する人の全員が異常というわけではないため、健診では10年ほど前から使わなくなっています。ところが今でも日常的に、正常値・異常値が幅を利かせているのです。
ちなみに正規分布の上下各2.5%は、偏差値に直すと70以上、30以下となります。社会においては偏差値が高いのは好ましいこととされていますが、健診では「異常」扱いされてしまうというわけです。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。