「米ぬか」はアルツハイマー病の治療に役立つのか…医師主導研究がスタート

ぬか漬けの「ぬか床」も原料は米ぬか

 すでにマウスを用いた動物実験では、米ぬか成分を摂取したマウスは、摂取しないマウスと比べて、記憶をつかさどる脳の海馬や大脳皮質といった場所へのアミロイドベータの蓄積が59~73%も減少することが示されている。

 他にも米ぬか成分による「脳画像検査による脳血流量の改善」「アミロイドベータによる脳内の炎症抑制」「アミロイド仮説と並んでアルツハイマー病の原因とされる神経細胞内のタウタンパク量の低下」といった研究も報告されている。

「米ぬか成分の配合サプリメントが草の根で認知症患者に広がっているという話を医師仲間から聞き、私自身も最初は半信半疑だったものの、抗認知症薬を飲まれている認知症患者さんに、参考情報としてお伝えしました。すると試された何人かの患者さんの家族から数カ月から半年でよい感触が得られたと感謝され、それを契機に効果を実感し始めました」

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