痛みが強いケースは在宅緩和ケアに入る前に、この神経叢ブロックをすることがお勧めです。すい臓がんは毎年約3万8000人が亡くなりますが、神経叢ブロックを受けるのは300人ほど。効果的な治療法が知られていないためです。
乳がんや前立腺がんなどが骨に転移した場合も痛みがつらいですが、放射線で最大9割が緩和できます。これも知らずに苦しんでいる方が少なくありません。
前述の調査で在宅日数は平均40日。限られた時間を有意義に過ごすにはこれらの治療法を検討するのが無難です。全国のがん診療連携拠点病院には、がん相談支援室があります。支援室は病院の患者でなくても利用できるので、分からないことは相談するとよいでしょう。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵