さらには、年収上位3分の1のグループは、下位3分の1のグループに比べて運動習慣がある確率が76%高く、心肺機能が劣る確率が47%低いこともわかったといいます。つまり、高収入の人は普段から積極的に運動していて、それだけ心臓が守られているということです。
こうした研究結果を考慮すると、はっきりした科学的な根拠はまだないとはいえ、収入と心臓疾患の関係を軽視することはできません。
貧困化が進み、生活に苦しむ人が増えているいまの日本で、いきなり収入をアップさせるのはなかなか難しいでしょう。だからこそ、できる限り心臓病リスクをアップさせないような生活習慣を意識しておくことが大切なのです。
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上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」