なんらかの作業をする際も、リハビリを行っている最中も、常に声をかけながら進めます。歩行訓練の時は「イチ、ニ、イチ、ニ」と一緒に声を出したり、「どこか痛いところはありませんか?」「今日は調子がいいですねー」といった簡単な会話からコミュニケーションをとり続けます。リハビリでは、脳に快適な刺激を与えることが重要なのです。
リハビリによって、意識がはっきりしてきて、なんらかの反応や会話ができるようになってきたら、簡単な計算の問題を解いたり、文章を読んだり書いたりしてもらいます。短い文章からスタートして、徐々に長くしていきます。さらに、それらができるようになった段階で、今度は頭で考えて答えを導き出すクイズのような訓練を繰り返します。その際のポイントは、本人ができるレベルの課題を与えて成功体験を与えていくことです。
このように、身体機能や体力を向上させるリハビリと並行して、脳にステップに応じた刺激を与えるリハビリを行うことで、“人間力”を取り戻せるのです。
正解のリハビリ、最善の介護