簡単に紹介すると、反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)で特定の脳部位を直接活性化して麻痺や言語を回復させる治療コースがあります。また、麻痺した上肢を使える手にする訓練のために、麻痺していない上肢をミトンなどで拘束するCI療法の治療コースがあります。さらに、ブレーン・マシン・インターフェース(BMI)により重度麻痺肢を回復させる治療コースなどもあります。
さて、病気になると、患者さんの体力と筋力は弱ってきます。弱ってくると病気も進んでしまうので手術しましょうという流れになります。しかし、体力や筋力が弱った状態では、負担が大きい手術に耐えられなかったり、回復が遅くなって予後は悪化します。術後の結果を改善するため、手術の前に2週間ほど集中的にリハビリを行い、体力と筋力をいったん引き上げてから治療に臨むという考え方が広まってきているのです。実際、術前リハビリで体力と筋力を底上げしておくと、回復が良好になって早期に退院できるというデータがいくつも報告されています。
正解のリハビリ、最善の介護