適切なリハビリを行うためには、その患者さんの病態を診て、リハビリによってどこまで回復できるのか、能力と機能をどれくらいまで取り戻せるのか、予測できる“最高到達点”を主治医が的確に把握していなければなりません。その予測を基に計画を立てリハビリをスタートするのですが、リハビリを開始した後、当初の予測よりも回復の度合いが上がってこないケースが起こります。そうなった場合、主治医は、現場で実際にリハビリを担当する理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護師のチームに指示を出し、患者さんの回復を引き上げるために修正する必要があります。しかし、主治医が「その患者さんはどこまで良くなるのか」を把握できていなければ、的確な修正は行えません。そのまま患者さんの回復が上がらない場合でも、「この程度で仕方がない」で終わってしまいます。
では、主治医はどういった修正を行っていくのか。次回以降、詳しくお話しします。
正解のリハビリ、最善の介護