「思春期突発性側弯症」は学級に1人はいる珍しくない病気…学校健診「原則着衣」では見逃される

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 だからこそ、普段の生活や入浴時など、家庭でのこまめな注意が早期発見の上で重要となってくるのだ。

 しかし現状では、学校検診で指摘され、病院を受診した時には装具で側弯を抑制できる時期を過ぎており、治療の選択肢は手術しかない、というケースも少なくない。

 思春期の子供を持つ親は、神経質になりすぎることはないものの、「何かおかしい」を見逃さないようにしたい。

■新装具を開発

 側弯進行を止める装具に関し、白土教授は整形外科向け医療用サポーターの製造でトップメーカーの「日本シグマックス」と共同研究で患者の身体的・心理的負担の少ないものを開発。臨床現場で用いられている。なぜ開発に至ったのか? それは装具の装着時間が長いほど側弯の進行を抑えられる(治療の成功率が高い)が、従来の装具では身体的・精神的負担が大きく、治療のドロップアウトにつながりやすかったからだ。

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