「思春期突発性側弯症」は学級に1人はいる珍しくない病気…学校健診「原則着衣」では見逃される

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「装具を1日13時間以上装着することで治療成功率90%という研究報告もあります。しかし従来の装具では、締め付けが苦しい、蒸れる、体育座りができない、睡眠が浅くなるなどの身体的負担に加え、かさばって目立つため、学校で友人に指摘されていじめの原因になったり、洋服が限られおしゃれができないといった思春期ゆえの精神的負担が大きかった。装具を装着しなくなり、側弯が進行し、手術となる患者さんもいました」(白土教授)

 新たな装具は腰椎タイプと胸椎タイプがあり、「軽量」「目立たない」「着脱しやすい」を兼ね備えている。白土教授が所属する会津医療センターを含む7施設で2019~23年に多施設共同研究を施行。装着時間は先行研究より長く高いコンプライアンスが確認され、初期矯正率は目標値と同等だった。

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