新インスリン治療「BPT療法」は何がすごい? 経口薬への切り替えも可能に

写真はイメージ(C)iStock

 インスリンは血糖を下げるホルモンで、膵臓から分泌される。GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は食物の摂取後にインスリン分泌を促すインクレチン(消化管ホルモンの総称)のひとつで、膵臓の細胞の表面にあるGLP-1受容体を刺激することで活性化する。

 これまでも経口血糖降下剤とインスリンを組み合わせたBOT療法があったが、期待したほどの効果が得られないケースもあった。

 しかし、BPT療法の登場で、血糖コントロールが可能になる患者が続出しているという。

「50代の男性はBOT療法でHbA1c(血糖正常化を目指す際の目標値6.0%未満)が12%から8%台まで下がったものの、体重が増加しました。そこで、さらなるHbA1cの低下と体重の減少を実現するためにBPT療法を採用したところ、HbA1cは7%以下となり、体重も減少することに成功したのです」

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