老親・家族 在宅での看取り方

ねぎらってくれてありがたくて…母親の介護をする家族からの電話

ご家族の不安に寄り添いながら…

「では、今週の金曜とかに改めて来て、そこで交換しましょうか」(私)

「そうですね、それでお願いします。カニューレを抜く時はヘルパーさんから難しいと言われていて」(娘)

「ご家族とはいえカニューレを交換するのは不安ですし、怖いですよね」(私)

 ですが次の日、慌てた様子でやっぱり交換してほしいと娘さんから連絡をいただくことに。

「家族がやらないといけなくなるので。家族がやるって大変だよね?って言ってくれたし。かなりストレスなんですよね。訪看さんも間に合わないし。私の妊娠中の体調に配慮した時間帯に連絡いただいているので。皆さんには申し訳ないなと思ったんですけど、昨日の時点で交換すればよかったって後悔も生まれるので、次回からは連絡した時点で交換してもらえれば。これは記録残しておいてください。つらい気持ちをご理解ください」(娘)

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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