「勤めている会社の就業規則を確認してもらい、患者さんが最も働きやすい形を探っていく。また、お金の面においては利用できる制度がいくつかあります。高額療養費制度、限度額適用認定証、傷病手当金など。加入している生命保険会社への確認、診断書の取り寄せも自ら動かなくてはなりません」
加入している保険組合では、高額療養費制度とは別に、独自に付加給付制度を設けているところもある。申請してからお金が戻ってくるまで数カ月かかるので、がんと診断されたら早めに動きたい。
がんと診断され平時の精神状態と違っているところに、検査や入院準備、仕事の引き継ぎなどで多忙となれば、何から手をつけていいか混乱してくる。一つ一つ確認し、サポートするのも、がん相談支援センターの役割だ。
実は野村さんは、がん経験者。抗がん剤で悪心がひどく、つらい思いをしたが、主治医から勧められた薬を飲んだところ症状がすっと緩和されたという。