できれば、「学習を楽しむ」ことをおすすめします。特別な趣味がなかったとしても、歴史や文化、旅行、生活スタイル、食べ物やファッションなどの興味のあるテーマを探してカルチャースクールに通う。地域の自治体や町内会が実施している活動に、何をしているのかを確認するつもりでもいいですし、ご近所さんをお手伝いするためでもいいので、参加してみる。近所の図書館が開催しているプログラムやイベントもとても考えて企画されていますのでぜひ参加してみてください。新しい学びを楽しめば、脳にとって大きな刺激となります。
退院後に有効なリハビリとして挙げた、①「筋力と体力を維持、向上する」②「コミュニケーションをとる」③「学習を楽しむ」という3つのポイントは、認知症の予防リハビリでもあります。患者さんが65歳を超えていなければ、退院後は仕事に復帰するのがいちばん望ましいリハビリになるのですが、年齢などが理由で就労できない場合、この3つのポイントを実践すれば認知症も予防できます。これは、世界的な医学誌「ランセット」が発表している「自分で改善できる9つの認知症リスク要因」のうちの3つに該当するポイントでもあります。
自宅でのリハビリをしっかり行えば、健康寿命を延ばすことにつながるのです。
正解のリハビリ、最善の介護