①と③は変更しようがありませんが、②④⑤は対策が可能です。⑤に関してはこれまでお話ししてきたように、疾患の発症後や手術後に、迅速に重力を感じるリハビリ治療を行うことで予防できます。 脳卒中などの脳疾患であれば、②と④は脳の画像診断でもともとの脳の状態と今回の脳損傷で脳がどう変化したかを評価し、可能な回復戦略を練ります。
■訓練を行う能力が残っているかがわかる
一方、運動器疾患や廃用症候群の場合は、脳は関係ないだろうと考えがちです。しかし、それは違います。先ほどお話ししたように、人間力を回復するためのリハビリ治療を希望するのか、それを自主訓練として継続する能力が残っているかどうかが脳の画像診断で大まかにわかります。
脳組織の左右非対称性や脳萎縮度、加齢性脳変性、陳旧性脳卒中痕や脳外傷痕などを評価し、脳動脈や頚動脈の異常や動脈硬化度も評価します。
正解のリハビリ、最善の介護