また、患者さんが自分でトイレができるようになるためには、ベッドから起き上がって、伝い歩きでもいいから歩いたり車イスを使うなどしてトイレに行って、下着を下ろして、排泄して、洗浄して、自分で拭いて、下着を上げて、手を洗って、清潔を管理して、ベッドに戻る……といった動作が必要です。これらの日常生活動作を回復させるには、作業療法士と理学療法士、さらに看護師や介護士、家族によるリハビリ訓練がとても重要になります。
ほかにも、脳卒中や脳外傷、脊髄損傷により、排泄機能が直接障害を受けるケースがあります。たとえば、脳卒中を発症すると、その直後に膀胱は弛緩性になり、膀胱が縮まずに尿が出なくなってしまう場合があります。ついには、膀胱がパンパンに拡張して、尿があふれると漏れるようになります。この場合、動くと常にあふれて漏れた状態になるので「頻尿」になります。
正解のリハビリ、最善の介護