■排泄の状態が良好になると睡眠が良質になり食欲も向上
こうした病態のために、急性期治療では尿道カテーテルを留置されることが多いのです。その後、状態が安定してカテーテルが抜去されれば、自尿ができるようになります。しかし、脳卒中の治療から1~3カ月もすると、今度は膀胱が緊張してきて尿を十分にためることができなくなり、再び頻尿となります。
治療介入が行われる急性期でも、病状が安定してきた亜急性期でも、同じく頻尿が生じるのですが、その病態は膀胱が弛緩しているか、緊張しているかで、まったく逆の状態になります。つまり頻尿は、膀胱を縮めるか、拡張するか、病態によって正反対の内服治療が必要になるのです。病態の診断は、排尿前の膀胱に残る残尿を測定すれば、多いか少ないかでわかります。ですから、頻尿などの排泄障害を気持ちよく改善させるには、病態をきちんと判断する主治医の力が大切です。そして、急性期で使用される膀胱カテーテルは基本的には全例抜去は可能となります。
正解のリハビリ、最善の介護