低所得者は、高所得者と比べてビタミンやミネラルが不足気味であることがさまざまな研究から明らかになってきています。そこで今回は、野菜の消費について見ていくことにしましょう。
〈表〉は、年収別・勤労世帯の1年間(2014年)の野菜購入金額と、購入アイテム数をまとめたものです。年収が上がるにつれて、金額もアイテム数も着実に増加していることが分かります。年収300万円世帯では約4万6000円分を使っていますが、1500万円超の世帯は2倍近い金額を使っています。アイテム数(個数・パック数・袋数など)では、1.5倍以上の開きがあります。つまり、所得が高い世帯ほど野菜を頻繁に買っているのです。世帯の平均人数は、年収によらずほぼ同じですから、高所得の家庭ほどより多く食べていると推測できます。
野菜の種類別に見ると、高所得世帯と低所得世帯の購入数で特に大きな差があるのが、サヤマメ(3.0倍)、レンコン(2.5倍)、タケノコ(2.5倍)、生シイタケ(1.9倍)、カボチャ(1.9倍)、ナス(1.9倍)など。逆に差が小さいのが、モヤシ(1.1倍)、ジャガイモ(1.1倍)、ニンジン(1.1倍)、タマネギ(1.1倍)、キャベツ(1.2倍)など。低所得世帯がベーシックな野菜中心であるのに対し、高所得層ほどさまざまな種類の野菜を食べているといえそうです。
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