死を招く病気は秋に発症する

HbA1cが下がる秋は「1型」糖尿病の発症が増え始める

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 これは、ドイツで行われた12年間にも及ぶ大規模な疫学調査によって分かったことです。春から夏にかけて発症率が低く、秋から冬が高いことが明らかになりました。しかも、発症率が最低の7月と最高の1月とを比べると、実に1.5倍の違いがあるのです。

 1型糖尿病になぜそのような季節変動があるのか、理由はまだ分かっていません。季節性のウイルス感染などが原因ではないかとも考えられています。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。