スマホが医療を変える

病気の治療はできるのか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 スマートフォンを病気の治療に役立てようという取り組みが急速に進んでいます。米国を中心に、多数のベンチャーや大企業が入り乱れて、スマホ対応のウエアラブル治療装置の開発競争を展開しているのです。

 先陣を切ったのは、あるベンチャーが開発した慢性疼痛治療器。スポーツ用のバンドに電極を取り付けた単純な装置です。ホームページによると、これをふくらはぎに巻きつけて、パルス電流で神経を刺激します。するとそれが脳に伝わって、痛みを和らげる物質の分泌を促すのだそうです。スマホと接続でき、治療履歴などが記録できるようになっています。すでにFDA(米食品医薬品局)の承認を得ており、資金調達も順調に進んでいるようです。

 しかし、主戦場は「ウエアラブル人工膵臓」です。もちろん糖尿病患者がターゲットです。とくに「1型」と呼ばれる児童期に発症する糖尿病では、ほとんどの患者がインスリンに依存する生活を余儀なくされます。

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永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。