独白 愉快な“病人”たち

初の人間ドックで発見 DJ KOOさん脳動脈瘤で家族が一つに

「この経験をどんどん発信していきたい」とDJ KOOさん(C)日刊ゲンダイ

 瘤の発見から手術・退院までは、わずか20日間ぐらいでした。それから2カ月の自宅療養を経て、11月末に仕事に復帰したわけです。

 大学受験を控えた娘には最悪なタイミングだったと思います。術後の痛々しく弱々しい姿は、父親としては一番見せたくない姿でしたが、つらさを共有できたことは家族にとってよかったと思います。手術の日、娘がたったひとりで東京から札幌の病院まで来てくれたことは本当にうれしかったし、家内の愛情の大きさにも改めて気づきました。

 真面目な話、家族の中で誰か大病をすると、それまでの家庭の雰囲気は一変します。何を言っても面白くない。ジョークも言えない。「今日は何を食べよう」とか「何をしようか」ではなく、「これからどうなっちゃうんだろう」「どうしたらいいんだろう」ということで、頭がいっぱいになってしまうんです。

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