独白 愉快な“病人”たち

脳が視力調整 田中公平さん「白内障」手術後のメガネ問題

作曲家の田中公平さん(C)日刊ゲンダイ

■裸眼への憧れは泣く泣く諦めた

 手術は、その眼科から紹介された慶応大学病院で行いました。白く濁った水晶体を吸い取って、新しいレンズを入れる手術です。視力は入れるレンズによっていくらでも良くできるということでしたが、もともと0.07の視力しかない私には、「2.0は絶対ダメ」と言われました。急にそんなに見えるようになると脳が混乱するので、「0.3ぐらいがベスト」とのことでした。少しは裸眼への希望や憧れもあったのですが、「1.0でも強すぎる」と言われ、泣く泣く諦めました(笑い)。

 手術そのものは15~20分ぐらいでした。麻酔の点眼をされて右目のところだけ開いた布をかぶせられ、瞼が閉じないように絆創膏でガッチリと留められました。目の前にナイフが迫ってきても目をつぶれない状態です。でも、実際は明るい光が当てられてまぶしくて真っ白。

2 / 5 ページ

関連記事