生活と健康 数字は語る

若い患者は減っている 糖尿病を性別・年齢別で見てみる

若い患者は減っている(C)日刊ゲンダイ

 しかし、この結果はそれほど悪い結果ではないのかもしれません。糖尿病は失明や人工透析が必要になるなど恐ろしい合併症が問題となるわけですが、合併症を起こすまでには5年、10年という年月を要し、70代で初めて糖尿病というのは40代、50代ほどの恐ろしさはなく、逆に心筋梗塞でコロッと逝ける可能性は高くなり、案外悪くないのかもしれません。まあ、そんなことを言うと多くの医師にバッシングを受けそうですが。

2 / 2 ページ

名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

関連記事