愉快な“病人”たち

脳性麻痺の寺田ユースケさんが語る 挫折と感動そして挑戦

車イスはボクにとって「魔法のアイテム」(C)日刊ゲンダイ

 入院は4カ月に及び、そのうちの1カ月半は寝たきりでした。しかも、その間はあおむけで、足を“大の字”に開いたままで、自由は一切なし。寝返りもできないので褥瘡(床ずれ)はできるし、トイレも看護師さんの手を借りるしかありません。思春期の男子にはキツイ(笑い)。痛みもすごいし、今でもあれは“拷問”だと思うくらいの地獄の日々でした。

 それが過ぎると、退院まで1日12時間のリハビリをやりました。大変でしたが、人生で初めて踵を着いて歩いたときの感動は忘れられません。それまで30メートル歩くだけで息が上がっていたのに、ゆっくりなら1~2キロも歩けるくらいになりました。

 最大の挫折は大学1年のときです。一人暮らしを始め、やる気満々で強豪の障害者野球チームにも入って「俺はここで活躍するんだ」と思っていたのに、やっぱり走れないからレギュラーになれないと知り、完全に挫折しました。掃除も洗濯も食事も困難で、部屋はゴミ屋敷と化し、恋愛もうまくいかず、麻雀とパチスロにはまって荒れた時期もありました。

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