採血検査では白血球数が問題です。3000以上ないと抗がん剤は延期になります。廊下を含めて待合室は混雑します。「人と人の間隔をあけて座る」と言われても無理な話です。しかも、1時間半も待つのです。
待合室のテレビでは、「○○県でコロナ患者が2人見つかった」とか、蔓延している話、今ごろになってからの水際対策?……といったコロナの報道ばかり続いています。
ようやくAさんが呼ばれました。消化器内科のP医師が担当です。
「お元気ですか? 白血球数は2600でしたので、今週は抗がん剤は休みます。来週の予約を入れておきます。また、どうぞ」
これで終わりです。3分にも満たない、まさに“2分診療”でした。会計を済ませ、Aさんが病院を出たのは11時半でした。病院の近くの駅に戻り、改札の中にある食堂で朝・昼食を兼ねて月見うどんを食べました。
がんと向き合い生きていく