最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

新型コロナの影響で在宅医療の重要性が一層浮き彫りに…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 九州男児で日頃は寡黙な患者さんがある日、珍しく私たちにお話しされたこともありました。

「来たよ、優しかった、優しい看護師さんばっかりだよ」

 時にコンビニへ買い物に行くなど、残された季節を奥さまと一緒に過ごされました。

 そんな奥さまが旦那さまを看取った後におっしゃった言葉が思い出されます。

「4月に退院したときはコロナがこんなになるとは思わなかった。最後の時間を一緒に過ごせてよかったです。病院だともしかしたら面会に行けなかったかも……。ありがとうございました」

 どんな状況でも患者さんの思いを大切にくみ取るのが、在宅医療の役割なのです。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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