なぜ「おひとりさま死」は在宅を選択肢に入れるべきなのか(2)

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「ただし、在宅医がバイト医中心であったり、夜間をコールセンターに任せている在宅診療所だと、定期診察・緊急往診に関係なくおひとりさまの苦しみや痛みの状態を十分確認できません。その結果、どんな病態でも救急搬送という選択肢になりがちです。おひとりさまが安心した医療を受けるためには、『なんちゃって在宅診療』を選ばないことが重要なのです」

 痰が出続けている、夜通し痛みが続いている、だから家だと大変で病院に……というケースも聞く。

「それは、在宅診療だから難しいのではなく、『在宅診療の質』の問題です。痰が絡まないように薬や水分のコントロールをしたり、痛みや苦しみが出ないよう麻薬やステロイドを調整する。これは医師や診療所の選択における問題です」

■「おひとりさま」の多くは介護職が介入することを喜ぶ

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