政府が早期対応を呼び掛けている「医療DX」ってなんだ?

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 また、医療機関ではいかに安定して運営できるかが重要視されているので、万が一のシステムダウンや管理・運用方法の変更などのリスクを考えて電子カルテの導入に二の足を踏んでいるところも少なくないという。政府による医療DX推進で、そうした意識をどこまで変えられるだろうか。

 患者のメリットになる医療DXは、ほかにいくつもある。

「いくつかの病院で導入されている『ベッドサイドタブレットシステム』もそのひとつです。入院の際、患者さんは病院からタブレット端末を貸与され、自分で電子カルテに登録された診療や検査のスケジュールや結果などを確認することができます。また、自身のバイタルデータや症状をはじめ、食事や飲水量などを入力して病院と情報を共有したり、売店へのデリバリー発注、好みの食事の選択も行えます。患者さんの利便性はもちろん、看護師の負担も軽減されるので、医療ミスの予防や治療の満足度向上につながります」

 AIを利用した画像診断による病気のスクリーニングや、薬の情報を共有するシステムなども、医療DXのひとつといえる。

 政府が目標にしている2025年までにどこまで進むだろうか。

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