■意欲を持って楽しんで取り組むことが脳に好影響
「いつかおじいちゃんと中国に旅行したいなぁ」
そんなお孫さんの言葉に一念発起し、Aさんは中国語の勉強を開始。とっくの昔に現役を退いていましたから、時間はたくさんある。NHKのラジオ講座やテレビ講座を録音・録画し、繰り返し見聞きして、勉強しました。
その甲斐あって、数年後にはカタコトの中国語が話せるようになった。お孫さんは高校卒業後、中国・北京の大学に留学。そのお孫さんを訪ねて、Aさんは何度も一人で北京に出かけました。お孫さんとは別に、単身、中国国内を旅することもあったそうです。
さらに話は広がります。せっかく学んだ中国語、普段から使わないとサビついてしまうと、中国人や中国に関心がある人が集まるサークルに入り、積極的に中国語を話すように心掛けました。そうすることで、中国語レベルがますます「生きたもの」になっていきました。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う